「プロダクトには自信がある。でも、海外に出るための資金がない……」
兵庫県内で海外展開を視野に入れているスタートアップの方へ。公益財団法人ひょうご産業活性化センターが実施する「グローバルスタートアップ助成金」をご存じでしょうか。
この助成金、正直なところ知名度はそこまで高くありません。でも中身を見ると、海外展示会への出展費用や現地でのマーケティング調査費など、スタートアップが海外に打って出るときにまさに必要になる経費をカバーしてくれる内容になっています。
申請はGoogleフォームでの入力とメール送付の両方が必要です。締切直前は混み合うこともあるので、余裕をもって準備を始めましょう。
助成金の概要|最大100万円・対象経費の1/2を助成

2026年改正行政書士法により、無資格者が報酬を得て補助金申請書類を作成する行為への罰則が強化されました。詳細は2026年改正行政書士法のポイントをご確認ください。
まずは基本的な数字から整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 助成上限額 | 100万円 |
| 助成率 | 対象経費の1/2以内 |
| 助成対象期間 | 令和8年4月1日〜令和9年1月末日(約10ヶ月間) |
| 実施主体 | 公益財団法人ひょうご産業活性化センター |
| 申請締切 | 2026年6月22日(月)16時必着 |
上限100万円と聞くと「少ないな」と感じる方もいるかもしれません。ただ、海外の展示会にブース出展する際の渡航費や通訳費用、現地でのリサーチ費用などを考えると、100万円の補助はかなり大きいです。自己負担分と合わせれば200万円規模の海外展開プロジェクトが組めるわけですから。
応募できるのはこんなスタートアップ

この助成金は誰でも申請できるわけではなく、いくつかの要件があります。ここが一番の関門かもしれません。
| 要件 | 詳細 |
|---|---|
| 法人格 | 令和8年4月1日以降に新たに海外展開に取り組む法人(または令和9年1月末までに法人設立予定であること) |
| プロダクト | 申請時点でプロトタイプまたはサンプルとなるプロダクトを保有していること |
| 兵庫県との関わり | 令和9年1月末までに兵庫県内に活動拠点を置き、5年以上事業を継続する意思があること |
| 成長性 | VCからの資金調達の実績または計画を有するなど、急成長を目指す事業であること |
ポイントは「VCからの資金調達」という部分です。実績がなくても「計画がある」段階でOKなので、まだ調達前の段階でも応募は可能です。ただし、いわゆるスモールビジネス(飲食店や小売業など)というよりは、テクノロジーを活用したスケーラブルな事業を想定しているのは間違いないでしょう。
すでに海外事業を本格的に展開している企業は対象外です。あくまで「これから初めて海外に出る」もしくは「海外展開のごく初期段階にある」スタートアップが想定されています。
対象になる事業・ならない事業

助成金の対象となる事業は、公式には次のように定義されています。
革新的なビジネス手法で経済成長を牽引し、社会課題の解決に資する事業
……とまあ、公式の表現はどうしても抽象的になりがちです。もう少しかみ砕くと、以下のような事業が想定されています。
対象になりやすい事業例:
・AIやIoTなどのテクノロジーを活用したプロダクトの海外展開
・社会課題(環境・医療・教育など)を解決するサービスのグローバル展開
・独自技術を持つディープテック系スタートアップの海外市場参入
対象になりにくい事業例:
・すでに海外で販売実績のある商品の販路拡大
・単純な輸出入ビジネス
・フランチャイズの海外展開
この線引きは正直グレーゾーンもあるので、「自分の事業は対象になるのか?」と迷ったらひょうご産業活性化センターに直接相談するのが確実です。
助成対象となる経費

具体的にどんな費用に使えるのか。ここが一番気になるところだと思います。
公式サイトでは「海外展開に必要な経費」とされていますが、一般的にこの種の助成金で認められる経費には以下のようなものがあります。
| 経費区分 | 具体例 |
|---|---|
| 旅費・渡航費 | 海外展示会への参加に伴う航空券、宿泊費など |
| 出展費用 | 展示会のブース出展料、装飾費、配送費 |
| 翻訳・通訳費 | 商談用資料の翻訳、現地での通訳手配 |
| マーケティング調査費 | 現地市場の調査委託、ユーザーインタビュー費用 |
| 広告宣伝費 | 海外向けウェブサイト制作、現地向け広告出稿 |
ただし注意点として、助成対象期間は令和8年4月1日〜令和9年1月末日です。この期間外に発生した費用は対象にならないので、例えば「3月に先行して展示会ブースを予約して支払った」といったケースは要注意です。
申請の流れ|Googleフォーム+メール送付

この助成金の申請方法は、ちょっと変わっています。一般的な補助金のように「電子申請システムにログインして……」というやり方ではなく、Googleフォームでの入力とメール送付を併用する形式です。
申請手順:
① ひょうご産業活性化センターの公式サイトから募集要項と申請書類をダウンロード
② 必要書類を作成
③ Googleフォームに必要事項を入力
④ 作成した書類をメールで送付(送付先:grants-apply@communitylink.jp)
⑤ 締切:2026年6月22日(月)16時必着
Googleフォームとメール、両方を完了させないと申請として受理されない点に注意してください。「フォームだけ入力してメールを忘れていた」というケース、割とあるそうです。
送付先は grants-apply@communitylink.jp です。ひょうご産業活性化センターのアドレスではなく、運営を委託されているコミュニティリンクのアドレスである点に注意してください。
採択後のスケジュール

採択された場合、おおよそ以下のようなスケジュールで進みます。
| 時期 | 内容 |
|---|---|
| 2026年6月22日 | 申請締切 |
| 2026年7月頃(推定) | 審査・採択通知 |
| 2026年4月〜2027年1月末 | 助成対象期間(この間の経費が対象) |
| 2027年1月末 | 事業完了・実績報告書の提出 |
| 2027年2月以降(推定) | 助成金の交付(後払い) |
助成金は基本的に後払いです。つまり、先に自分で費用を立て替えて、事業完了後に精算される仕組みです。手元資金が十分にあるか、あるいは資金調達の見通しが立っているかは事前に確認しておきましょう。
「起業家支援事業助成金」「スタートアップチャレンジ支援助成金」との違い

ひょうご産業活性化センターには似た名前の助成金が複数あって、正直ややこしいです。主な違いを整理しておきます。
| 助成金名 | 助成上限 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 起業家支援事業助成金 | 最大300万円 | 兵庫県内で起業・第二創業する方(国内事業中心) |
| スタートアップチャレンジ支援助成金 | 最大300万円 | 急成長を目指すスタートアップ(国内事業中心) |
| グローバルスタートアップ助成金 | 最大100万円 | 海外展開を目指すスタートアップ |
金額だけ見ると「グローバルスタートアップ助成金」が一番少ないんですが、海外展開に特化している分、対象経費の範囲が明確で使いやすいという声もあります。また、これらの助成金は併願できるかどうかも要確認です。国内事業の立ち上げは「起業家支援事業助成金」で、海外展開は「グローバルスタートアップ助成金」でと、使い分けるのも一つの戦略かもしれまえん。
申請前の確認事項と注意点

最後に、申請する前にチェックしておくべきポイントをまとめます。
① プロトタイプは準備できていますか?
「アイデア段階」では申請できません。何らかの形でプロダクトが存在している必要があります。MVP(最小限の製品)でも問題ないですが、「企画書だけ」ではダメです。
② 兵庫県に5年以上いる覚悟はありますか?
助成金を受けた以上、兵庫県内に拠点を置いて5年以上事業を続ける意思が求められます。東京に本社を移す予定がある場合は要注意。
③ 資金繰りは大丈夫ですか?
繰り返しになりますが後払いです。採択されても、実際にお金が入ってくるのは事業完了後。海外展示会の出展費用を先に全額自腹で払える状態かどうか、冷静に計算しておいてください。
④ 申請書類の準備期間は十分ですか?
締切は6月22日ですが、事業計画書の作成にはそれなりの時間がかかります。「来週から書き始めよう」では間に合わないかもしれません。特に海外展開の具体的なスケジュールや予算書の作成は、経験がないと意外と時間を取られます。
公益財団法人ひょうご産業活性化センター
創業推進部 新事業課
TEL:078-977-9072
公式サイト:https://web.hyogo-iic.ne.jp/shinjigyo/global
「うちの事業は対象になるのかな?」「申請書類の書き方がわからない」といった疑問がありましたら、当事務所でもご相談を承っています。補助金申請のサポートは行政書士の専門業務の一つです。まずはお気軽にお問い合わせください。
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